10兆円規模の大学ファンドと、それに対する提言案についてのアンケートのお願い

研究関係者の皆さまへ

研究力の低下、博士課程進学者の減少といった課題に対する政策のひとつとして、「10兆円規模の大学ファンド(10兆円ファンド)」と呼ばれる構想(科学技術振興機構に設置)が進められています。政府と財政投融資の枠から拠出された基金の運用益(年間約3,000億円程度の見込み)を大学に投資することになっています。

使途・配分については内閣府の 世界と伍する研究大学専門調査会 で議論されており、数校の特定研究大学に集中的に投資されるというプランが有力であるようです(世界と伍する研究大学の在り方について 最終まとめ骨子(案))。

10兆円ファンド構想に関連して当会の「研究環境改善ワーキンググループ」では提言を出す予定です。現在、提言の内容を検討しておりますが、広くインターネットを介して研究関係者の皆さまにご意見を伺い、できるだけ多くの方々のご意見を反映させた上で、政府関係者の皆さまに向けて提言を行おうということになりました。そこで、10兆円ファンドについて、またこの提言案の中の各項目の内容などについて、皆さまのご意見をうかがうアンケートを実施することとなりました。

現在の提言案はこちら、アンケートはこちらからアクセスできます。

アンケートは、皆さまの属性についての3つの質問(選択式)と、提言案の内容についての7つの質問(選択式)、「世界に伍する研究大学」をどのようにすれば形成できるかについての自由記述の質問1つからなっております。匿名式の回答で、メールアドレスを含む個人情報の取得はありません。

世界と伍する研究大学の在り方について 最終まとめ骨子(案)と、提言案をご一読いただいた上で、ご回答いただけますと幸いです。

いただいた回答は、提言案の改訂に活用させていただくほか、参考資料としてまとめて提言に添付する予定です。

締め切りは、1月10日(月)とさせていただきます。

なお、アンケート開始直後に、本アンケートについて目的の説明が十分とはいえないのではないか、というご指摘をいただきました。本アンケートは、特定の母集団のご意見の分布を正確に把握しようとするための社会調査ではなく、インターネットを介してリーチできる方々を対象とし、提言案の背景・理由をご理解いただいた上で、提言案などについてのご意見をうかがうことを目的として実施しています。今後、この種のアンケートを実施する際には背景や目的の説明を十分に行う予定です。

日本の科学を元気にするために、引き続き忌憚なきご意見をいただけますと幸いです。皆様よろしくお願いいたします。

お問い合わせ先:jaascommittee@gmail.com

新年のご挨拶

日本版AAAS設立準備委員会を応援してくださっている皆様、新年あけましておめでとうございます。
昨年は11月13日に日本科学振興協会(JAAS)の設立準備総会を開催し、12月1日に東京都へNPO法人設立を申請いたしました。
皆様の御協力のおかげで、ついにここまで来ることが出来ました。心より御礼を申し上げます。

研究者×科学コミュニケーター より良い協働の仕組みを考えよう(第5回意見交換会 開催案内)

科学コミュニケーターと呼ばれる人達がいます。

科学の専門家(研究者)と一般社会との架け橋となって、相互理解を促していく、現代社会に欠くことのできない存在です。

私たちの生活は科学に大きく支えられていますが、科学と社会との望ましい関係を築くには、一人ひとりが科学について知っていくための手がかりが大切です。ただし、科学について知る機会やメディアは様々で、各自の文化的背景にも大きく影響されます。そのため、研究者と一般社会との架け橋となる、広い意味での科学コミュニケーターが必要不可欠となります。

しかし、科学コミュニケーターの仕事は、社会で十分に認知(評価)されているでしょうか?

研究者は科学コミュニケーターのスキルを十分に活用できているでしょうか?

科学コミュニケーターの人材育成の仕組みは十分でしょうか?

諸外国に比べて日本の科学コミュニケーションにはどういう特徴があるのでしょうか?

少人数のグループでの対話を通じて、研究者と科学コミュニケーターとのより良い協働の仕組みや可能性を、皆で一緒に考えてみましょう!

考えるための取っかかりとして、藤原耕二さんから「数学のジャーナリスト・イン・レジデンス」という取り組みについて話題提供してもらいます。数学に興味のあるジャーナリストなどの方々が、国内の数学教室・研究室に1~2週間滞在し、自由で自主的な取材・勉強をする機会を提供する取り組みです。藤原さんが中心となって2010年から実施され、これまでに延べ50人以上の方が参加し、17の機関が受け入れてきました。参加者は、新聞記者・雑誌編集者・科学ライター・翻訳家・弁護士・カメラマンなど様々です。

話題提供の後、少人数のグループに分かれて1時間ほど対話します。そして、対話する中で見つかった様々なアイデアを、最後にすべての参加者で共有します。得られたアイデアを元に、具体的な活動を日本版AAAS設立準備委員会や近日中にNPO法人申請予定のJAAS(日本科学振興協会)にて実施していきます。

どなたでもご参加いただけるオンラインのイベントです。日本の科学をもっと元気にするためにどうすればよいのか、対話を通じて皆で一緒に考えていきましょう!

参加登録する

好奇心を原動力とする研究

ワイツマン研究所・所長・Daniel Zajfman博士によるキーノート講演
2018年9月11日、ヘルムホルツ協会・年会にて
翻訳:宮川剛, 内村直之(Supported by DeepL)

翻訳者まえがき

ワイツマン研究所・所長・Daniel Zajfman博士によるご講演の日本語への翻訳をさせていただいた日本版AAAS設立委員会・研究環境改善ワーキンググループ・委員の宮川です。私は心理学、脳科学を専門としておりますが、ここしばらく、「好奇心」や「探索」に興味を持っておりまして、先日、「好奇心」というキーワードでいろいろとGoogle検索を行っていました。そうしたところ、ワイツマン研究所のDaniel Zajfman所長の”Curiosity-driven research”(好奇心を原動力とする研究)と題されたドイツのヘルムホルツ協会での基調講演を文字起こししたファイルに出会うことができました。

日本版AAASの正式名称案を募集します

日本版AAAS設立準備委員会では、2021年中の組織の正式な設立に向けて、会の正式名称の案を広く募集いたします。

※正式名称案募集は2021年2月14日に締め切りました。多くのご応募、誠にありがとうございました。